夜な夜な研究所

ワイルドバンチ研究所は夜に目覚め、朝になると微睡みの淵を彷徨い倒れます。うそです。

発表日が近づいて連日の作業に研究所員の顔にも疲れの色が見えていますが、しかし、都市研究は一日にして成らず。蓄積あるのみなのです。
最近は夜中になると自然とひとけも疎らになって、終いに研究室はワイルドバンチ研究所員の独占状態と化し、だからと言って特に皆の気が狂うわけでもなく、心地よい緊張感のもとに作業の時間が流れます。でも徹夜はしませんよ。効率悪いですからね。
毎夜研究室の戸締まりをして電気を消します。誰もいない大学の庭を横切って帰りつつ、今宵の風は生暖かく、頬に当たって心地よかったです。
N